今月の全日本選手権(長野)に出場する岩手の広谷帆香(20=岩手大)が、左足首の故障から立ち直る。

この日は3回転サルコーで転倒するなど、89・43点の個人6位。演技後は悔しそうな表情を浮かべて「内容がひどすぎて申し訳ない。徹底的に自分をしごき倒して、調子を上げて、全日本に出られるようにしたい」と自らを鼓舞した。

20年は広谷にとって、試練の年だった。昨季は左足首の痛みを抱えてシーズンを過ごし、しこりのようなものを除去する手術を3月に受けた。2月から氷上練習を中止し、復帰は6月。そこから徐々に調子を上げていく段階にある。

今年は新型コロナウイルスの影響で実現しなかったが、例年の夏合宿では11月のグランプリ(GP)シリーズNHK杯で優勝した坂本花織(シスメックス)らが盛岡のリンクを訪れ、切磋琢磨(せっさたくま)してきた。同学年の活躍も刺激に「自分も自分で頑張らないといけない。全日本では笑顔で終われるようにしたいです」。大舞台へ、総仕上げに入る。【松本航】