フィギュアスケート男子で冬季五輪(オリンピック)2連覇の羽生結弦(26=ANA)の、東日本大震災からの歩みを示す写真や衣装などを展示する「羽生結弦展 共に、前へ」が16日から来年1月17日まで、東京・渋谷区文化総合センター大和田2階のギャラリー大和田で開催される。

2011年の東日本大震災から10年を迎える中、来場者があらためて震災について考え、防災への意識を高めるきっかけになることを願って実施。サブタイトルは「東日本大震災 あの日、そして今」で、16歳の時に仙台市で被災した羽生自身の避難所での経験や、復興支援活動で出会った人々の思い、背景などを展示する。

前日15日、報道陣に先行公開。羽生家が避難所で実際に割り当てられたスペースや当時の写真、被災地を慰問した時の様子や「ノッテ・ステラータ(星降る夜)」「天と地のレクイエム」「悲愴」の衣装3点、直筆で「共に、前へ」と記されたサイン色紙などが展覧できるようになっている。普段使いできる防災グッズも用意された。

主催者によると、衣装を飾るマネキンは特注。女性用でも細身の羽生に対応できなかったため、という。

入場無料。感染症対策として「Peatix」での事前登録制とし、全国からの移動を伴う来場を避けるため5都市で分散開催する。

今回の東京会場に続き

福岡パルコ(来年2月5~21日)

宮城・仙台パルコ(2月26日~3月14日)

大阪・あべのハルカス(4月29日~5月16日)

宮崎・みやざきアートセンター(9月18日~10月11日)

でも展覧会を開き、このほかの地方でも開催できるよう調整している。【木下淳】