高木美帆(26=日体大職)が“史上初”の5冠を達成した。3日間で短中長距離5種目の完全制覇をやってのけた。世界記録を持つ1500メートルを1分54秒08の国内最高&リンク記録で圧勝し、5000メートルもリンク新記録の7分7秒33で制した。前日までの500、1000、3000メートルを合わせた国内主要大会初の5種目優勝。22年北京オリンピック(五輪)プレシーズン、本番への期待が高まる強さを発揮した。

◆全日本選手権の完全優勝 時代によって4種目の実施距離は違うが、すべて1位で総合優勝したのは過去6人。8回大会(37年1月)の江島八重子が初で2大会連続で達成。24、25回大会で高見沢初枝、29、30回大会で鷹野靖子がそれぞれ成し遂げている。通算12度の総合優勝を果たした橋本聖子が51回大会を皮切りに最多5度の完全V。ほか田畑真紀が68、71回大会、高木美帆は84回大会(16年12月)で達成している。男子の達成者はいない。