愛知・中京大中京1年の横井きな結(きなゆ)が、61・77点で首位発進した。3組に分かれて行う予選では前日のA組で、同級生の松生理乃が61・03点で首位に立った。初舞台の2人がともに組のトップで、23日の予選Cも含めた得点の上位24人が進む24日の決勝に進む。

「絶不調の中でいい演技ができた。思った以上に点数出てうれしかった」とうれしい想定外だった。SP曲は「雨に唄えば」。冒頭の3回転ルッツを決め、続くダブルアクセル(2回転半)はカウンターから。後半のトーループの3回転連続ジャンプも決めて、点数を稼いだ。

昨秋から首に不安を抱えていた。思うように成績が出ず、苦しい時期を過ごしてきた。医者から「2、3カ月で再発するかも」と診断され、この1月中旬にも練習の中断を余儀なくされた。万全には遠い調整で臨んだ高校日本一決定戦だった。

いとこのボクシング3階級王者田中恒成は、昨年末にWBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔に敗れた。世界最速の4階級制覇は逃したが、「負けたけどすごいな」と見守った。「かっこ良かったよ」と連絡したら「ありがとう。這い上がるぜぃ!」と返信がきたという。お年玉ももらったそうで「大切に使わせていただきます」とも。

同じ勝負の世界で戦う身として、刺激は十分。フリーではトリプルアクセル(3回転半)に挑む予定で、「たぶんこけるんですけど、諦めずに最後まで」と誓っていた。