新潟アルビレックスBB・U15で主将を務めた佐藤友(上山中3年)が今春、昨年12月の全国高校バスケットボール選手権(ウインターカップ)で準優勝した東山(京都)に進学する。187センチの長身を生かした得点力を武器に、1月の全国U15選手権(ジュニアウインターカップ)ベスト16入りの原動力になった。高校での全国制覇、将来のBリーグ入りを目標に第1歩を踏み出す。

達成したい目標をたくさん抱え、佐藤は高校バスケ界に入る。「まず、今年のインターハイ(全国高校総体)に出場することと、全国制覇」。7月のインターハイのバスケ男子の会場は長岡市。凱旋(がいせん)を最初のターゲットにした。そして「3年生になったらアルビBBの特別指定選手になり、大学を出てアルビの選手になりたい」。東山でB1川崎ブレイブサンダースの特別指定選手になった米須玲音(3年)のように、プロで活躍するための最初のステップと位置付けた。

東山は昨年のウインターカップ準優勝校。1月の練習参加時に自主的な雰囲気が印象に残った。全国トップレベルながら、まだ全国制覇がない同校で「全国初優勝を経験したい」。歴史をつくるメンバーになるチャンスがある。

中学生活で初の全国大会だったジュニアウインターカップは初戦の2回戦でフロンティアスピリッツ(大阪)を65-61で破ってベスト16入り。3回戦はEagle Nest Stage(埼玉)に72-77で敗れた。佐藤は2回戦で23得点13リバウンド、3回戦は16得点9リバウンド。インサイドを起点に高さと機動力を生かした。ただ、3点シュートの成功が2試合で1本だったことに「外のシュートを決めたかった。高校ではもっとオールラウンドな力を磨く」とテーマを見つけた。

アルビBB・U15の下地一明監督(44)は「能力の高さは文句なし。高校でもいろいろなポジションに対応できる」と期待をかける。佐藤は「早く試合に出たい」と新天地への意欲を見せた。【斎藤慎一郎】

◆佐藤友(さとう・ゆう)2005年(平17)4月6日生まれ、新潟市出身。上山小2年の時に上山スパークスでバスケを始める。上山中1年から新潟BB・U15に所属。19年はBリーグU15オールスターに出場。187センチ、73キロ。

<渋木は飛龍高に進学>

佐藤のチームメートの渋木勇希(関屋中3年)は昨年のウインターカップにも出場した飛龍(静岡)に進学する。佐藤の進学先の東山にはウインターカップ2回戦で敗れた。「今度は自分が出て友と対戦したい」とライバル心を見せる。ジュニアウインターカップ3回戦のEagle Nest Stage戦では23得点。精度の高いシュートと正確なパスが武器。「高校で全国制覇をする」。佐藤に負けず、大きな目標を掲げた。