神戸製鋼が劇的な逆転勝利で、無敗を守った。3点を追い、後半40分のホーンを聞いた後のラスト1プレー。ゴール前左ラインアウトからモールを作り、最後は途中出場のフッカー松岡賢太(23)がインゴールに飛び込んだ。31-29。花園がどよめいた。

京都成章高、明大を経て20年春に入部した松岡は「初トライでチームの勝利に貢献できて、うれしい気持ちでいっぱいです。プレッシャーがかかったり、フッカーで(ラインアウトからのモールは)ストレスを感じる部分でしたが、練習からリザーブと決まっていて、ああいう場面で(ラインアウトの)スローイングをすると予測して、そういうマインドで日々練習していました。自信を持って、投げることができました」と一連のプレーを喜んだ。

新型コロナウイルスの影響により、第6節で打ち切りになった昨季は第4節(20年2月2日)でNTTドコモと対戦。97-0と完勝したが、今回はニュージーランド代表SHペレナラらが加入し、生まれ変わった相手に苦戦を強いられた。それでも18-19年シーズンから続くリーグ戦無敗を維持。前節はパナソニックと引き分けており、6勝1分けでパナソニックに次ぐ2位通過。NTTドコモは4勝3敗で3位が決まった。

11日に行われる最終節4試合の結果を踏まえ、組内の順位が全て確定。順位はトップリーグ(TL)16チーム、トップチャレンジリーグ(TL2部相当)上位4チームが参加するプレーオフトーナメント(4月17日開始)に反映される。ここからは一発勝負が続き、頂点を懸けた戦いに移る。【松本航】