世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が16年以来5年ぶり2度目の優勝を、4時間超えの大逆転で飾った。ギリシャ選手史上初の4大大会シングルス優勝を狙った同5位のステファノス・チチパス(ギリシャ)に6-7、2-6、6-3、6-2、6-4のフルセットで勝ち、4大大会通算19勝目と、フェデラー(スイス)、ナダル(スペイン)が持つ男子最多20勝に、残り1勝と迫った。

マッチポイントが決まると、ジョコビッチは、すべてを出し尽くしたかのように、ぼうぜんと立ち尽くした。チチパスと握手すると、ようやく自陣に向かい、両手でガッツポーズをつくり、歓喜で体を震わせた。

滑り出しから、全くミスのない相手に、ジョコビッチは2セットを落とし、ストレート負けのピンチに陥った。しかし、第3セットでは、22歳で初の優勝を目の前にしたチチパスにミスが出る。それをジョコビッチは見逃さなかった。

ジョコビッチは第3、4セットを連取して2セットオールに追いついた。最終セットは第3ゲームで早々と、チチパスのサービスゲームをブレーク。粘る相手を突き放し、そのまま押し切った。

◆全仏オープン男女シングルス決勝は、18日にWOWOWライブで録画放送もされる予定。