日本代表が、4年に1度だけ結成される全英・アイルランド代表ライオンズと敵地で歴史的初対戦を果たした。

イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドのトップ選手によるドリームチーム。1888年の結成から133年の歴史を誇る相手に、初ベスト8で列島を沸かせた19年ワールドカップ(W杯)日本大会以来の試合となる日本が挑戦した。

前半から力の差を見せつけられて敗れはしたが、後半にフランカーの位置で途中出場した姫野和樹(26=ハイランダーズ)が意地のトライ。SO田村優(32=キヤノン)のPGも決まって、後半だけ見れば10-7と対等に渡り合った。

今季、フランスで27試合に出場したWTB松島幸太朗(28=クレルモン)も、トライこそ奪えなかったものの持ち前の快足と柔らかいランで何度もチャンスをつくった。

【前半】

<ライオンズ7-0日本>

12分、ライオンズ先制。WTBジョシュ・アダムズ(ウェールズ)が右サイドでタックラーを引きずりながらトライに持ち込んだ。19年W杯のトライ王アダムズが喜びを爆発させる姿が、このライオンズでプレーする栄誉を感じさせた。SOダン・ビガー(ウェールズ)のコンバージョンゴール成功。

<ラ14-0日>

18分、ライオンズWTBドゥアン・ファンデルメルバ(スコットランド)が右サイドの密集から持ち出してトライ。日本は相手の重圧で散りぢりになり、マークをはがされた。ビガーのキック成功。

<ラ21-0日>

23分、ライオンズCTBロビー・ヘンショウ(アイルランド)が3トライ目。右ラインアウトからのモールで押し込まれ、最後はSHコナー・マレー(アイルランド)からヘンショウへのパスで縦に破られた。ビガーのキック成功。

この後、日本は敵陣深くまで攻めてフェーズを重ねたが、赤い壁にはね返されて最後は反則。先発で初キャップを飾ったWTBシオサイア・フィフィタ(22=近鉄)にボールを預ける時間帯もあったが、得点は遠かった。42分すぎに前半終了の笛が鳴った。

【後半】

<ラ28-0日>

9分、ライオンズが攻撃の手を緩めない。連続攻撃で左右に揺さぶり、再び日本のマークが甘くなる。最後はど真ん中をフランカーのタイグ・バーン(アイルランド)に破られた。キック成功。

<ラ28-0日>

10分、日本が最初の選手交代。スーパーラグビーのハイランダーズ(ニュージーランド)でレギュラーとして活躍し、新人賞に輝いた姫野やNO8のテビタ・タタフを投入。23年W杯フランス大会を見据え、初キャップのSH斎藤直人も起用した。

<ラ28-7日>

19分、日本の初トライ。敵陣での右ラインアウトからサインプレー。最後は姫野が歴史的トライを挙げた。やはり、この男だ。オールスター軍団を相手に、タックルされながらドライブする力強さで、ついに赤い壁をこじ開けた。田村のゴールも決まる。

<ラ28-7日>

25分、日本のPG。田村のキックは回転がかかって左に外れる。

<ラ28-10日>

29分、日本の司令塔・田村のPG。左サイド約32メートルの距離から今度は決めた。

<ラ28-10日>

日本が、姫野のインゴールに飛び込むプレー(グラウンディングできずトライはならず)や松島のランで押し込む。サインプレーも決まって終盤は押し込み続けたが、2トライ目はわずかに届かなかった。

試合終了。相手がこの後に南アフリカ遠征を控えている事情もあったが、スコアだけ見れば後半は10-7で上回った。マレーフィールドで、19年W杯の躍進がまぐれではなかったことと23年W杯を目指す新生日本のポテンシャルを示した。