東京五輪代表の荒井祭里(20=JSS宝塚)が、5連覇を達成した。決勝は328・65点をマークした。4本目を終えて2位だったが、ラスト5本目で逆転した。同種目の5連覇は、馬淵よしの(80~84年)以来37年ぶり3人目になった。

「コンディションが悪くて、5連覇とかじゃなくて、ちゃんと飛べるかなと心配だった。それで逆に吹っ切れた」と振り返った。

予選は291・00点で1位通過となった。3本目にミスが出たが、演技をまとめて決勝に進出した。

荒井は東京五輪で、板橋とのシンクロ高飛び込みと、個人種目の高飛び込みに出場した。シンクロ種目はメダル圏内の3位で迎えた最終5本目で回転がオーバーするミス。わずか2秒の間に、メダル圏外の6位に滑り落ちた。その後の個人種目は失敗をひきずって、1本目で入水が大きく乱れて35・00点。「足がすごく震えてちゃんと力が入らなかった」。そのまま立て直せずにまさかの予選敗退。5月のW杯で銀メダルを獲得した実力を発揮できず。「五輪は悔しい気持ちが多かった試合。もっと自分に自信をつけてパリに臨みたい」と涙して、成長を誓っていた。

「(来年の)世界選手権ではシンクロでも個人でもしっかりメダルがとれるように頑張りたい。(連覇は)いけるところまで頑張ります」と笑顔で口にした。【益田一弘】