ラグビー日本代表NO8姫野和樹(27=トヨタヴェルブリッツ)が、米大リーグで日本人初の本塁打王を目指す大谷翔平投手(27=エンゼルス)の活躍を力に変える。

28日、秋のテストマッチに向けた代表の宮崎合宿初日にオンラインで思いを語り「彼の競技への向上心と探究心。成長のために何が必要なのか(考えているところ)は、いい刺激になる。結果をすごく残していますし、自分も負けていられない」と目を輝かせた。

7月27日生まれの姫野は、7月5日生まれの大谷と同じ94年生まれ。18年末に共通の関係者を通じて都内で会食し、以降は刺激し合ってきた仲だ。21年に入っても「頑張ろうな」と連絡をとったといい「彼と会って感じたのは野球がむちゃくちゃ好きということ。毎日練習していると言っていたし、お酒も飲まない。すごいですよね、あれだけの二刀流」と思いをはせた。

競技が「好き」という部分は、自分にも共通している。今春は世界最高峰のスーパーラグビーを戦うニュージーランド(NZ)の「ハイランダーズ」に期限付き移籍。NZ国内で行われた大会で新人賞を獲得した。夏のオフを経て、秋は10月23日に昭和電工ドーム大分で行われるオーストラリア戦を皮切りに、欧州遠征を含めて計4試合のテストマッチが予定されている。

「ラグビー、大好きです。ラグビーがなければ、自分っていう人間が、こうはなっていない。このスポーツに育てられた。恩返しをしたい思いは強いです。NZでメンタルの余裕、キャパシティーが大きくなった。中堅の選手として(日本代表の)コネクト役を担いたいと思っています」

2年後に迫る23年W杯フランス大会。友の活躍も刺激に、充実した秋を過ごす。【松本航】