18年平昌(ピョンチャン)オリンピック(五輪)6位の坂本花織(21=シスメックス)が最終調整し、氷の感触をつかむのに苦戦したと明かした。

普段はアイスホッケーNHLの試合が行われているリンク。練習開始から、しっくりこなかったようで「最初、リンクの感覚をつかむのに2分の1、いや4分の3くらいの時間を費やしてしまって」と苦笑い。「トー系のジャンプが跳びにくくて、トーに乗りすぎてしまうと軸が後ろにいってしまって跳びにくい。そこが難しかったけど7割くらいは感覚をつかめた。明日も(当日調整で)しっかり練習して、どうやったら跳べるか完璧につかみたい。ここが会場である以上は慣れないといけないので。やるしかないです」と言葉に力を込めた。

前週は22年北京五輪のテスト大会アジアンオープントロフィー(北京)に出場し、今大会がジャパン・オープン、近畿選手権から続く4週連戦の最後になる。それでも「もっと疲れるかなと思ったんですけど、意外と大丈夫」と頼もしい。中国から日本に帰国後、翌日の便で米国へ。強行日程だが、そのおかげ? で「こんなに時差ぼけで苦労しなかったこと、過去にないです(笑い)。いつも通りの生活を送れていて、コンディションは悪くない」と状態が整ってきている。

ミス連発で2位に終わったテスト大会後は「心肺を鍛えたい」と反省していた通り、走り込みを重ねた。「修正といっても1週間しかないので、大きな修正はできなかったけど、どうしたら確実にジャンプを跳べるかやってきた。今回こそ3連続を決めたい。目標はとりあえず先週の自分に勝つことです」とも燃えた。

「実は本来、希望を出していたのは違う大会。残りもん」とぶっちゃけて、笑い飛ばしつつ「アメリカは自分にとってテンションもモチベーションも上がる、いい雰囲気の場所。連戦になったけど、やってやって慣れるのが私のスタイル。試合を重ねることが大事なのでGPシリーズ出場が決まって良かった」。氷の感触には多少の違和感も、精神的には気持ち良く滑れている。

女子のショートプログラム(SP)は日本時間の24日午前7時19分から始まる予定だ。【木下淳】