世界ランキング3位のオーストラリアが同10位の日本を振り切った。先制した後、粘る日本に何度かスコアの上では肉薄されたが、ワールドカップ(W杯)で2度の優勝を誇る意地で日本戦6戦全勝とした。

試合後の記者会見では日本の健闘をたたえた。デイブ・レニー・ヘッドコーチ(HC)は「強かった。スタッフも素晴らしい。ティア1(最高カテゴリー)と言っていいチームだ」。試合内容については「我々がちょっと乱れたところもあり、イラついたところもあった。スペースに対するプレッシャーなど、もっとやれたはずだ。緊張感ある中でのラグビーはこれまでもやってきたが、今日に関しては課題が残った。もっとできた。日本は非常にいい相手だったが、勝てて良かった」と振り返った。

昨季まで日本のトヨタ自動車でプレーしたマイケル・フーパー主将は、日本がチャンピオンシップ(南半球4カ国対抗=ニュージーランド、南アフリカ、オーストラリア、アルゼンチン)でプレーできるか質問されると「そこに踏み込んだ発言はできないし、今回の試合そのものでは判断できないけれど」とした上で「テンポはチャンピオンシップのニュージーランドに匹敵する質だったし、ラインアウト、ボールを動かすフィールドプレー、キックと全般が進化している。コンディションとしても良かった。自分たちも、もう1フェーズ、2フェーズやれるのではないかと思った部分はあった。もう少し規律を持ってやっていかないといけない」とゲームを評価した。

17年11月の対戦では、オーストラリアが63-30で日本を圧倒したが、スコア差は縮まった。あらためて日本について聞かれると、笑顔を見せ「急速に成長を遂げている。プレッシャーもブレークダウンも良かったし、アタックもセットピースも良かった。スピード感を持って成長していると思う」と目を見張っていた。

オーストラリア代表は試合翌日、欧州遠征でイングランドへ出発する。