ノルディックスキー・複合男子の渡部暁斗(33=北野建設)が2日、遠征先のノルウェーからオンライン取材に対応した。フィンランド・ルカでの開幕3連戦は12位、9位、16位と上位を逃した。「ジャンプの調子の上がらなさが相まって結果がついてこなかった。調子がこのままだとシーズン厳しい戦いになりそう」と、不調の原因に前半のジャンプを挙げた。

夏場はジャンプを重点的に改造に取り組んだ。純ジャンプ選手の飛躍に近づけるように助走から飛び出し、全てを見直した。まだ対応しきれておらず「何とかしようと思って毎日頑張っている」ともがく。ただ昨季までの飛躍に戻すつもりはなく、継続して調子を上向かせるつもりだ。

さらなる苦難もある。複合チームは年末に日本へ帰国予定だったが、新型コロナウイルスの「オミクロン株」の感染拡大による水際対策の影響で、「まだ考えていないけど入国制限が厳しくなり、欧州に残ることも選択肢の1つとして考えないといけないだろう」と、河野孝典ヘッドコーチ(52)。渡部暁は「人生ってなるようにしかならない。気にしていない。調整を出来る範囲でやればいい話。イメージトレーニングするでもいいし、出来る範囲でやっていきたい」と受け止める。

5度目となる22年北京オリンピック(五輪)へ「とにかく金メダルを取りたい。最後の最後まで諦めずに取り組みたい」と悲願達成を誓っていた。