全国の舞台に「赤黒」のジャージーが戻ってきた。伏見工の流れをくむ京都工学院が、初戦を突破した。

学校統合のため18年4月に校名が変更になってから、初めて臨む全国大会。赤のジャージーに黒のパンツが、枯れた芝生に映えた。

前半5分にラインアウトからモールを押し、最後はCTB富山泰成(2年)が先制のトライ。同12分には自陣からつなぎ、WTB西山賢翔(2年)が走りきった。ロックの中川優真(2年)の突破から追加点を重ね、後半にもWTB弘田士道(2年)、SH鈴木結登(2年)がトライを決めた。

FWとバックスが一体となり、グラウンドを広く使った展開ラグビーを披露。かつて冬の花園を沸かせた伏見工時代をほうふつさせるようでもあった。

6大会ぶり8度目の出場となる春の選抜で1回、花園では4回の全国制覇を誇る。

今は亡き平尾誠二さんらを擁した80年度に、初の日本一に立った軌跡はドラマ「スクール☆ウオーズ」として描かれている。

当時の監督だった“泣き虫先生”こと山口良治氏(79)はこの日、京都の自宅で久しぶりの全国大会での勝利の知らせを待った。

「ああ、勝ちましたか。本当にうれしいですね。全国の皆さんに、伏見工の名を思い出してもらえただろうか」

1、2回戦は無観客での開催。次も勝てば、現地に向かうことを考えているという。

脳梗塞を2度患ったこともあり、今はつえを手放せない。コロナ禍で最近は外に出歩くことも少なくなったという。

「ぜひ応援に行きたいが(埼玉まで)行けるだろうか。まずは次、頑張ってくれることを期待しています」

2月にあった近畿大会では光泉カトリック(滋賀)に快勝し、強豪の大阪桐蔭戦は後半ロスタイムに劇的に同点として抽選で今大会の出場権を得た。

26日の2回戦は大津緑洋(山口)に64-0で大勝した流通経大柏との対戦。破れば8強入りとなる。