東京オリンピック(五輪)女子代表で、12年ロンドン五輪女子団体銅メダルの早川漣(34=デンソーソリューション)が9月のアジア大会(中国・杭州)代表を逃し、引退と現役続行のはざまで揺れている。

持病の右肩腱板(けんばん)炎のため、この日、633点で12人中11位に沈み、10日に行われる上位8人による決勝トーナメントに進めなかった。

早川は「肩が痛くて練習をこなせていなかった。力が抜ける感じ」と話し、「今後、どうするかは支えてくれた会社と相談ですね」と話した。21年8月の東京五輪後、1度は、現役続行を決断した。アジア大会を当面の目標としたが、その代表は、この日、消滅した。

早川は、1度、引退したことがある。「やめることは10年ほど前からずっと考えていた」。14年秋の長崎国体を最後に引退。しかし、関係者からの熱い支援があり、16年に現役に復帰した。それだけに「支えてきてくれた人たちと話さないと」と、今後を決めかねている。

しかし、「下の世代を育てていきたい。海外で戦える選手を育てたい」と、指導育成に、すでに心は傾いている。08年北京五輪代表の姉浪を追い、韓国から09年末に日本国籍取得。ロンドン五輪で、日本に初めてのメダルをもたらしたエースが、弓を置く日も近いかもしれない。