仙台89ERSが香川ファイブアローズに65-75で敗れ、準々決勝福島戦に続き、またもや第2戦を落とした。福島戦で大活躍した岡田泰希(22)がこの日もチーム最多14得点と奮起したが2連勝にはつながらず。「B1昇格」を懸けた戦いは明日16日の第3戦に持ち込まれた。

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オフェンスがうまくかみ合わなかった。前半を32-36で折り返し、第3クオーター(Q)開始1分30秒で40-36と逆転。一気に波に乗ろうとしたが、ターンオーバー(ミスによる攻守の入れ替え)から香川の3点シュートで流れを切られると、そのまま逆転を許した。外国籍選手3人はいずれも1桁得点と振るわず。香川にじわじわと点差を広げられ、終わってみれば65-75。藤田弘輝ヘッドコーチ(HC=36)は「オフェンスがかみ合わなくて、ディフェンスも相手の強みを出させてしまった試合」と反省した。

「ナイナーズらしい試合ができれば」。第3戦に向けHCと選手はそう口をそろえた。悲願の「B1昇格」を勝ち取るためには、準々決勝福島戦第3戦(9日)や香川との第1戦(13日)で見せた強度の高いディフェンスをいま一度発揮する必要がある。岡田は「正直この試合で決めたかった。でも終わったわけじゃないので、ちゃんと修正して月曜に挑めるようにしたい」。渡辺翔太(23)は「しっかり休んで、第1戦以上のインテンシティ(強度)の高いディフェンスのバスケをしたい」と前を向いた。中1日空けての第3戦は修正力が勝敗の鍵を握る。

第2戦では仙台・本山製作所青葉アリーナでパブリックビューイングが開催され351人が黄援。そのブースターたちに悔しい敗戦を見せる結果となったが、「B1昇格」のチャンスがなくなったわけではない。藤田HCはブースターに向け「仙台の皆さんの気持ちとともに、月曜日はすべてを懸けて全力で戦います」とコメント。すべてを懸けて臨む第3戦。香川まで届く“大黄援”を背に「B1昇格」という結果を届けたい。【濱本神威】