ラグビー「リーグワン」東京ベイ(旧クボタ)のプロップ海士広大(27)が20日、プレーオフ準決勝の埼玉戦(22日=東京・秩父宮ラグビー場)前のオンライン取材に臨み、屈強なスクラムで勝ち切ることを誓った。

東京ベイは今月7日の第16節で埼玉(旧パナソニック)と対戦し、14-35で敗戦。「クボタ側(東京ベイ)で(フォワードの)8人のまとまりが緩くなって、相手の固まったスクラムにプレッシャーを受けた」。持ち前の強固なスクラムを発揮できず、埼玉に力負けした。

今季は2019年のW杯南アフリカ代表のマルコム・マークス(27)に加え、シーズン途中からW杯ジョージア代表のジャバ・ブレグバゼ(35)が加入し、両フッカーを軸にスクラムの強化に力を入れてきた。チョコレートが大好物なロックのヘル・ウベ(31)からは「チョコを食べるくらい(スクラムを)好きになれ!」と、独特なアドバイスを受けたという。外国人選手のスクラムへのプライドに刺激を受け、チームは試合を重ねるごとに成長した。

スクラムを引っ張ったブレグバゼは、今季限りでの退団が決まっている。海士は「良い結果を残して、(ブレグバゼを)送り出してあげたいとみんな思っています」。負けられない準決勝へ向け、「(フォワードの)8人のまとまりを密にして、1つになって押していく」と狙いを話した。チームを支えてくれた仲間のためにも、強固なスクラムで2週間前の雪辱を果たし、リーグワン初の王者を目指す。【藤塚大輔】