東芝ブレイブルーパス東京(リーグ4位、BL東京)が確かな爪痕を残した。

同じ東京・府中市が拠点の東京サントリーサンゴリアス(リーグ1位、東京SG)に6点差で惜敗。SH小川高広主将(31)は「サンゴリアスさんはこういう舞台に慣れていて、落ち着いていた。自分たちは試合中にあまり冷静でいられない部分もあった」と振り返った。

前半を同点で折り返し、迎えた後半5分。キックで敵陣に入るとWTBジョネ・ナイカブラ(28)が相手のニュージーランド代表FBダミアン・マッケンジー(27)を好タックルで止めた。サポートに入った19年W杯日本代表主将のフランカー、リーチ・マイケル(33)が「ジャッカル」でボールを奪取。その勢いのまま小川がスペースを突き、勝ち越しトライを挙げた。

後半20分に6点を追う展開となってからも、何度も敵陣へ侵入。だが、ラインアウトでミスが目立ち、トライに至らなかった。

前身のトップリーグでは昨季9位。苦しい経験を経て、決勝まで、あと1歩の立ち位置まで戻ってきた。

33歳のリーチは悔しさをにじませながらも、最後に言った。

「少しずつ、東芝の復活が見えてきている」

今季最終戦は28日、東京・秩父宮ラグビー場で行われる3位決定戦。BL東京の強みを出して、シーズンを締めくくる。【松本航】