SC軽井沢クが、クラブとして5年ぶり9回目の日本一に輝いた。

18年平昌五輪出場の山口剛史(37)は、氷上で涙が止まらなかった。「(平昌五輪後の)この4年はすごくつらくて、それでもみんな一緒に上を目指そうとやってくれた。スポンサーやクラブ、家族、みんなが僕たちのチャレンジを心から応援してくれて今がある」。

決勝では2-2の第3エンド(E)に一挙3点。7-4の第6Eには2点をスチールなど主導権を握り続けた。

経験豊富な山口がサードに回り、20歳の柳沢李空(りく)がスキップを担当。15歳の山本遵(たける)がセカンドとして奮闘。リード小泉聡(34)を含めた4人による現在のチームについて、チーム最年少の山本は「父親2人と息子2人の家族みたいなチーム。コミュニケーションが取れている」と表現。試合直後のインタビューでも、「わきあいあいとしたチーム。みんな大好き」。感涙を流す山口の脇で、にこにこしながら喜びを口にした。

昨年12月の長野県トライアル、今年4月の中部選手権、そして8戦全勝だった今大会1次リーグと公式戦20連勝で決勝トーナメントに駒を進めてきた。

前日のプレーオフで札幌国際大に延長戦の末に競り負けて連勝はストップしたが、準決勝ではコンサドーレの4連覇を阻止。そして決勝の大舞台で札幌国際大にリベンジを果たした。

柳沢は今大会中、「軽井沢のチームが日本選手権で結果を出せない時期が続いた。今年は僕らが王座を取り返すつもりできている。軽井沢のチームも強いんだぞと見せつけたい」と話していた。その言葉通り、圧倒的な実力を見せつけた。見事頂点に立ち、「僕がスキップになって、この舞台に立つまで死に物狂いでやってきた。優勝できて良かった」。

1次リーグから安定したショットでチームに勢いをもたらし続けたリードの小泉は「ここまで支えてくれたすべての人に感謝したい」と実感を込めた。