バスケットボールのU17ワールドカップ(W杯、2~10日=スペイン)にSF武藤俊太朗(開志国際3年)が代表メンバーとして挑む。6月19日に終了したU16アジア選手権(カタール)で準優勝し、8年ぶり2度目のW杯出場権を獲得した。アジア選手権では右足首を負傷しながら、5試合のうち3試合で2桁得点をマーク。次はW杯で飛躍する。

武藤は心に決めていた。U17W杯で、出場試合での2桁得点を自分に課した。「どんなに強い相手でも2桁得点したい」。U16アジア選手権では決勝までの全5試合に出場し、3試合で2桁得点を記録。先発した予選リーグ第2戦のフィリピン戦で右足首の故障に見舞われながらの奮戦だった。故障後の決勝トーナメント・インド戦はトレーナーに15分限定の出場制限をつけられて途中出場。出場11分20秒で11得点と結果を残した。

外国人選手には慣れている。学校には身長2メートル台のナイジェリア人留学生が2人在学する。外国人選手との強い接触プレーは普段の練習で経験している。「海外のSFは2メートル台が多い。普通にレイアップをするとブロックされる」。国際試合では190センチの武藤より10センチ高い相手とマッチアップする機会が多い。しかし不利な条件を成長への踏み台にしてきた。シュートをフローター気味に浮かすなど、工夫しながらアジア選手権を乗り切った。

学校で担っているのは代表とは異なるPF。富樫英樹監督(60)は「代表でプレーの幅が広がるのは、ありがたい」と武藤の進化に期待した。U16アジア選手権では平均26・6得点したPF川島悠翔(福岡大大濠2年)がMVPを獲得。代表の仲間も大きな刺激になる。武藤は「負けられない」と、仲間をひそかにライバル視しながらW杯のコートに臨む。【涌井幹雄】

◆武藤俊太朗(ぶとう・しゅんたろう)2005年(平17)2月4日生まれ、新潟市出身。横越中出。小1で新潟アルビレックスBBのバスケット教室に通い、本格的に始めたのは小2の横越ハリケーンキッズから。高校では1年のウインター杯からサブ出場。190センチ、80キロ。血液型A。