みちのく王者・東北(宮城)が、松本国際(長野)にストレート負け。「高校総体8強」入りを逃した。吉田康宏監督(52)は開口一番、「完敗ですね。選手は頭で理解していても、目と体がついていけなかったです」と相手の速攻バレーに脱帽だった。

歯が立たなかった。序盤から素早いトス回しに翻弄(ほんろう)される。第1セット(S)を17-25。2連続得点は、わずか2度とペースをつかめなかった。指揮官は「第1Sは捨てて少しでも(相手の速さに)慣れててくれればいいかなと思ってたんですけど」。勝負の第2Sも状況は変わらず。身長190センチ台3選手を擁した高さにも、相手のスピードの前にも屈した。小山暖人主将(3年)は「初めて経験する速さだった。完全に圧倒された」。練習でも対策は練っていたが、それ以上だった。

現チームにとって全国の舞台は初だった。吉田監督は「夏だけに絞っていない。今回、全国レベルに気づいて帰れることが大きな収穫だと思います」と話し、小山主将は「シーズンは終わっていない。この経験をどう糧にしていくか。自分たち次第だと思う」と今後に生かすつもりだ。