全国高校ラグビー大会で5回の優勝を誇る大阪の名門・常翔学園の野上友一監督(64)が、部員の不祥事の責任を取り21日付で辞任したことが26日、分かった。

同校関係者によれば、男子部員3人が7月、合宿施設で着替えをしていた女性をスマートフォンで盗撮したという。3人は事実関係を認めた上で謝罪。その後、自主退学した。

野上監督は85年から前身の大阪工大高で荒川博司監督(故人)の下でコーチを務め、90年に監督に就任。冬の花園では数々の名勝負を演じた。今年の元日には3回戦で石見智翠館(島根)を20-12で破り、同校として花園通算100勝を達成したばかりだった。

その際、同監督は「伝統だと思います。(100勝は)あんまりみんな意識してなかった。今日勝つことで精いっぱい。先輩方が積み上げてきたものを、後輩たちにつなげたい。誇りに思います」と語っていた。

後任には平池三記副部長が監督に就任する。ラグビー部は現在も練習を続けており、今冬の全国高校ラグビー大会(12月末開幕、花園)の大阪予選には女性監督として臨むことになる。