国際体操連盟(FIG)会長で、国際オリンピック委員会の渡辺守成委員(63)が、痛恨の極みを口にした。障害物を乗り越え、スピードや技を争う競技、パルクールの世界選手権が14日に東京・有明アーバンスポーツパークで開幕。
その事前会見で、IOC委員でもある渡辺会長がほえた。東京オリンピック(五輪)のスポンサーをめぐる汚職事件に「僕は激怒している」。もちろん、東京五輪パラリンピック組織委員会理事だったこともあり、「何も言えないで、ただ座っているだけだった。その責任は痛感している」のは前提だ。
五輪パラリンピックに関わる多くの関係者は「世界中で90%ほどがボランティアだ。それが、たった1人のために、すべてが否定されたわけだ」。スポーツ庁の室伏広治長官(47)や日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(65)が「残念とコメントを出しているが、僕は激怒だね」と、強い言葉で怒りを口にした。
なぜ、このようなことが起きたのかという質問にも「理事の仕事が明確じゃなかった。新しいスポンサーが決まれば、それに対して、(理事会で)何か聞くべきことはあったはずだ」と、組織委員会の問題点を指摘した。
今回の世界選手権の収支計画報告書は、渡辺会長が「昨日の夜にチェックした」というA4用紙の表裏だけ。支出は約2億円だ。対する五輪の開催経費は約1兆4500億円で桁違い。汚職事件の原点は、五輪の肥大化が招いた弊害とも言えるのでないか。しかし、渡辺会長は、「ちゃんとチェックできるシステムを作れば、防げる問題」と、あくまで制度設計に問題があったと話した。


