ジュニアグランプリ(GP)ファイナル(12月8~11日、イタリア・トリノ)に出場する吉岡希(18=法政大)が、3回転ジャンプを全て決め、71・84点をマークした。SP2位発進となった。

安定感が光った。冒頭のトリプルアクセル(3回転半)を決めると、続くルッツ-トーループの連続3回転ジャンプや3回転ループも成功。危なげなく滑り、控えめにガッツポーズも見せた。

演技後はホッとした表情を浮かべつつ、「スピンで失敗してしまった。練習をしてきたので、次は失敗しないようにしたいです」と引き締めた。

今年はジュニアGPシリーズ第2戦チェコ大会で初優勝。ジュニアGPファイナルへ向け、週末は片伊勢武アミン(18=関西大)らとともに汗を流している。「全然モチベーション上がらない時も、タケちゃんが一緒に頑張っていて。日本のメンバーは(ジュニア)GPシリーズで結果がいいので、僕も頑張らないとなって思っていました」。ライバルたちのひたむきな姿は、確かな刺激となった。

翌27日のフリーでは、4回転ジャンプへの期待が高まるが、吉岡は「全部のエレメンツが大事」と言う。「4回転を2本とも降りたからといって、他で失敗したら0点になってしまう。他のジャンプも集中して、最後まで気を抜かずに頑張りたいです」。フリーも冷静に滑り切る。【藤塚大輔】