今季のグランプリ(GP)シリーズ2戦に出場した島田高志郎(21=木下グループ)は29番滑走に登場し、87.69点で2位発進した。「周りのことは気にせず、一番の強敵は自分だと思って、自分に打ち勝つので精いっぱいなので。それが今回はたまたまいい形でできたんじゃないかなと思います」と納得した。

SP曲「シング シング シング」のハイテンポなリズムで、演技開始直後から会場を盛り上げていく。ジャンプは冒頭の4回転サルコーこそ着氷が乱れたが、続くトーループの4回転ー3回転を決め、後半のトリプルアクセルも降りきった。

「まだまだ100%の演技ではなかったので、まずはこんな大舞台で緊張もすごくする中でまとめることができたのは、自分のキャリアを振り返っても成長できたと思いますし、フリーへ向けていいスタートを切れたと思います」。

大舞台で、十分な手応えがあった。

演技前には、ランビエル・コーチから諭された。

「『自己中心的で、セルフィッシュに、周りのことは気にせずに、ただデリケートに自分を信じてやってこい』って」。その助言も実行してみせた。

首位にいるのは、同じくランビエル・コーチに学ぶ宇野昌磨。

「ほんとに滑る前は恐怖とわくわくと高揚感と、いろいろなものが積み重なって、スタートポジションに立つまでもいろいろな感情が入り交じって、みんな頑張っていると思うので。フリーはさらにいい試合になることを祈っていますし、自分もその一員になれればなと思っています」。

25日のフリーでは同門対決の形にはなるが、自分に集中するのみだ。

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