あと1勝が遠かった。東地区3位福島ファイヤーボンズが、同首位A千葉に77-79と競り負け、4位に後退。2年連続のプレーオフ(PO)進出は、最終節21、22日のアウェー西宮戦に持ち越しとなった。

 

勝負どころで焦りが出た。第4クオーター(Q)残り1分2秒、75-78と3点を追いかける展開。ターンオ-バー(攻守の切り替え)から奪ったボールを村上慎也(32)がパスミス。残り29秒でもディフェンスリバウンドを奪ったが、速攻を焦ったのか、ジョシュ・ハレルソン(34)のパスが長谷川智伸(32)に通らず相手ボールに…。大事な場面で相手にチャンスを渡す形となり、勝機を逃した。長谷川は「自分たちで落とした試合。第4Qに追い上げられた時にもっと何かできたかもしれない。もっとボクがゲームをコントロールできれば」と反省した。

試合は福島ペースで進んだ。前日の第1戦では、33本ものフリースローを与え、29点を献上したが、この日はファウルを極力抑え、22本(18点)に。さらに、守備のインテンシティ(強度)が上がり、強力なA千葉攻撃陣の足を止めた。第3Q終了時点では60-51と9点差をつけていたが、第4Q残り2分46秒で75-74と1点差に迫られると、3連続得点を許した。

この日は前日を上回る2025人と超満員のブースターがつめかけ“大応炎”を送ったが、惜しくもPO進出の朗報を届けることはできず。佐野公俊ヘッドコーチ(HC=40)は「声援に応えられず申し訳ない。選手はやるべきことを体現してくれたが、僅差の負けはHCの責任。2勝してPOに行けるよう全力を尽くす」と誓った。

2年連続のPO進出は最終節西宮戦で決める。長谷川は「2勝して(ホームの)郡山に戻ってくる」と力強く宣言した。【浦部歩】