バスケットボール男子日本代表のトム・ホーバス監督(56)が30日、五輪切符獲得へ気合を入れ直した。前夜に今夏に日本、フィリピン、インドネシアで開催されるW杯の組み合わせが決定。日本(世界ランキング36位)は沖縄アリーナでの1次リーグで、オーストラリア(同3位)、ドイツ(同11位)、フィンランド(同24位)とE組に入った。来年のパリ五輪出場権が懸かる大会。「いいチームばかり集まっている。仕方がない。やるしかない」と苦笑いを浮かべながらも、意気込みを示した。
五輪切符獲得には、アジア勢最上位になることが条件。「アジア1位になりたい。それだけ」とあらためて目標を口にした。その上で「それには2勝、3勝が必要。1次リーグ2勝1敗なら次のラウンドにいけるかなと思う」とプランを描いた。
レイカーズ八村塁(25)、ネッツ渡辺雄太(28)のNBA勢の参加にも期待がかかる。指揮官は「2人が欲しいのは間違いない」と強調しつつも、「(NBA選手は)契約の問題がある。そういうことは、他の国にもある。僕はそういうことは考えたくない。チームが考えている」とした。
この日はBリーグの強豪が対した千葉J-A東京(船橋アリーナ)を視察。代表の司令塔を担う富樫(千葉J)らのプレーに熱視線を送った。21年東京五輪で女子代表を銀メダルに導いた手腕を、再び発揮できるか。W杯で五輪切符をつかめば、1976年モントリオール五輪以来、48年ぶりの開催国枠以外での出場となる。【奥岡幹浩】
◆アジア勢の五輪切符 イラン(世界ランキング22位)中国(同27位)ヨルダン(同33位)フィリピン(同40位)レバノン(同43位)と日本を含めた6カ国で1枚の切符を争う。1次リーグでは各国が別組に振り分けられており、2次リーグに進めなかった場合は順位決定戦を消化して最終順位を決める。なお、オーストラリア(同3位)、ニュージーランド(同26位)のオセアニア勢はアジア枠に含まれない。
<1次リーグE組対戦国>
◆オーストラリア 21年東京五輪銅メダルで22年アジア杯金メダルの強豪。昨年7月にそのアジア杯準々決勝で対戦した日本は、85-99で敗れた。W杯アジア地区予選でも昨年2度対戦しており、沖縄アリーナでは64-80、敵地シドニーでは52-98でいずれも完敗した。この大会での顔触れは未定だが、ポイントガードながら身長203センチのジョシュ・ギディー(サンダー)やジョー・イングルス(バックス)らNBA選手が多数。B1島根で活躍するニック・ケイも注目選手の1人。
◆ドイツ NBAレイカーズで八村のチームメートのデニス・シュレーダーは中心選手の1人。昨夏の欧州選手権で1試合平均22・1得点と活躍し、銅メダル獲得に貢献した。
◆フィンランド NBAジャズの身長213センチラウリー・マルッカネンが得点源。今季のMIP賞(最優秀躍進選手賞)にも選出された。米報道によればシーズン後に母国の兵役に就く意向を示しているが、最長6カ月の兵役期間をどう終えるかは不確定とされ、W杯出場の可能性もある。
○…W杯でも活躍が期待される富樫は、A東京戦に先発出場して勝利に貢献した。米国でのシーズンを終えて会場を訪れたネッツ渡辺や、ホーバス監督とも言葉を交わし「W杯の話もした。タフなグループに入ったが、決まった以上はやるしかない」と引き締めた。同じく日本代表候補の吉井(A東京)は「抽選会があったのは知っていたが、この試合に集中した」。まずはリーグ戦に注力する姿勢を示しながら「代表に残れるなら、日本のために尽くそうという気持ちはある」と話した。


