元車いすテニスプレーヤーで今年3月に国民栄誉賞を受賞した国枝慎吾さん(39)が、同種目で全仏オープン(OP)を制した小田凱人(17=東海理化)へエールを送った。
20日、2022年「米山稔賞」の表彰式に出席。小田の17歳33日での優勝は、4大大会の同種目で最年少Vとなり「小田政権が長いこと続く予感をさせました」と称賛した。
大会前、全仏OPで8度の優勝を収めた国枝さんは、同大会特有のクレーコート(土)での戦法を小田へ指導。「内容は伏せときます」としながらも「僕が思っている奥義というか、やり方は教えたつもり」と積み重ねた経験を伝授した。
今月10日の決勝では、中継番組の解説を務めながらプレーを見守った。小田はアドバイスを生かし、当時世界ランク1位のアルフィー・ヒューイット(英国)を圧倒。「序盤から最後まで完全に主導権を握らせない形で完勝していた」。6-1、6-4のストレート勝利で、優勝をつかみとった。
特に目を細めるのが、プレーの強度と試合巧者ぶり。サーブやストロークのスイングスピードが成長しているとした上で「流れを相手に渡さない試合運びが優勝につながった」と解説した。
自身の「後継者」との声もあがっているが、国枝さんはもっと広い目で22歳年下の後輩に期待を寄せている。
「後継者というよりも、新しい車いすテニスの世界を彼自身が作っていける選手だと思っているので、そこに期待したいです。今までの車いすテニスのスケールを、さらに大きくしてくれるのが彼の存在だと思っています」
7月にはウィンブルドンが控える。「全仏が終わるとすぐにウィンブルドンが始まるので、そこへ向けて頑張ってほしいし、期待しています」と、穏やかな表情で激励した。


