バスケットボール男子元日本代表のファジーカス・ニック(38=B1川崎ブレイブサンダース)が、今季限りで引退することになった。所属クラブの本拠地、神奈川・とどろきアリーナで16日、自身からファンの前で「今年で引退します」と日本語で発表した。

さらに英語で、「このチームで12年やってきて、プロとしては17、18年活動してきた。自分のなかであと1年。ここで引退を発表したかったのは、川崎のファンの皆さんに支えられてきたし、日本のファンに支えてもらったから。『最後に1度、ニックを見に行きたい』とか、『最後に見にきたよ』と言ってもらえるように、この場を借りて引退を発表しました。最後の1年、このチームを頂きにつれていくことが目標。去年の終わりぐらいから考え始めて、夏にこういう決断に至りました。僕が最後にプレーして、優勝する姿を見届けて欲しい」とスピーチした。

米国出身のファジーカスは、NBAクリッパーズなどを経て12年に来日。Bリーグの前身にあたるNBL時代には、東芝(現川崎)の中心選手として3季連続で得点王に輝いた。Bリーグが創設された16-17年シーズンは初代得点王となり、レギュラーシーズンMVPにも選出された。

18年に日本国籍を取得。ワールドカップ(W杯)地区予選では開幕4連敗していた日本の救世主となり、怒濤(どとう)の8連勝に貢献。19年中国W杯本戦出場へと導いた。

昨季終盤の今年4月には、自己記録を塗り替える1試合41得点をマーク。シーズンを通じてもリーグ2位となる1試合平均20・8得点を挙げ、健在ぶりを示した。

この日は宇都宮ブレックスとのオープン戦(プレシーズンマッチ)に出場。序盤から3点シュートを決めるなど、前半だけで2桁得点に乗せる活躍だった。

Bリーグは10月5日、佐賀バルーナーズ-琉球ゴールデンキングス(佐賀・SAGAアリーナ)で開幕。川崎は同月7日、三遠ネオフェニックスを本拠地に迎えての一戦から新しいシーズンが始まる。レギュラーシーズンは来春まで行われ、その後、プレーオフのチャンピオンシップが実施される。

 

◆ファジーカス・ニック 1985年6月17日、米コロラド州生まれ。ネバダ大を経て、07年NBAドラフトでマーベリックスに指名された。その後、ベルギー、フランスなどでプレーし、12年東芝(現川崎)に入団。Bリーグ初年度にあたる16-17年シーズンMVP。18年に日本国籍取得し、19年中国W杯では全5試合に出場した。207センチ、114キロ。好きな食べ物はピザ、苦手な食べ物は生魚と納豆。背番号22。