日本ハンドボールリーグ(JHL)女子で優勝17度を誇るオムロン・ピンディーズ(熊本・山鹿市)が10日、メタバース空間でメディア向け内覧会を催した。

19日の三重バイオレットアイリス戦(午後6時45分試合開始、スポーツの杜鈴鹿)で、今季第2弾となる「メタバース観戦」を開催。仮想空間に没入し、試合を無料観戦できるオンラインイベントを前に、記者が内覧会へ“潜入”した。

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1日数十通は受け取る各競技団体、チームからのメール(リリース)を確認する作業中、思わず目を丸くした。

23年12月29日、オムロンから届いたリリースだった。

「メディア向けプレ公開開催概要」

「日時:2024年1月10日(水)14:00~15:00」

「場所:メタバース空間」

記者歴10年になるが、対面でも、電話でもなく、コロナ禍で多くなったオンライン取材とも勝手が違う。

チーム広報の藤尾悠さんに参加意思を伝えると、無料アプリのダウンロードとアカウント登録方法が記入されたメールが届き「何か分からないことがありましたら、いつでもご一報ください!」と添えてあった。

事前準備は簡単だった。スマートフォンでアプリを取り込み、名前とアバター(分身)を選ぶだけ。そうして内覧会の時間が来た。

恥ずかしながら、普段は「メタバース」との接点がない。内覧会は驚きばかりだった。

入室するとチャット欄に「ぜひスクリーンの前へ!」と記してある。画面操作に試行錯誤していると、藤尾さんから説明があった。

歩く、跳ぶ、視点を変える、リアクションをする…。手を振りかざしたり、体を揺らしたり、土下座までできる。そうこうしているうちにクイズが始まった。

オムロンと三重、両チームから1人ずつ選ばれた選手が、6メートルラインからジャンプしてシュート。その距離が長い方を予想する。回答が締めきられると、実際にスクリーンに動画が流れ、映し出された選手たちもノリノリだった。

続いてはフォトスポットでの自撮り体験。両チームの選手の集合写真にアバター(分身)を歩かせ、自由に写真を撮ることができる。ここでも座ったり、跳びはねたりと自由にポーズを決めることができ、角度も調節しながらお気に入りの写真を撮ることができる。

内覧会を締めくくる質疑応答はチャット欄。アバター(分身)で参加している非現実感と、真面目な質問のギャップが新鮮だった。

ハンドボール女子の強豪であるオムロンが積極的にメタバースで仕掛ける理由を、藤尾さんが明かした。

「ハンドボールは1度見れば、必ずハマるスポーツと思います。ただ、PRする中で取っかかりがないと難しい。そこで今、流行し始めているものと融合させる。アウェイ戦で実施することで、ホーム戦での実際の観戦につなげたいです」

前回のメタバース観戦は、23年11月3日にイズミメイプルレッズ戦で実施。800人以上が来場し、うち4割が初めてのオムロン戦の観戦だったという。

藤尾さんは言う。

「本拠地は熊本ですが、県外からもたくさん参加していただきました。メタバースでなければ、なかなかつかめなかったファン層かもしれません。メタバースとミックスすることで、ハンドボールの認知を高めていきたいと思います」

三重戦の「メタバース観戦」詳細は、チーム公式サイトで確認できる。【松本航】