ラグビーリーグワン1部・静岡ブルーレヴズ(8位)に今季移籍加入したシオネ・ブナ(25)が、チームを連勝に導く。チームは23日のトヨタ(7位)戦に向けた練習を21日、磐田市内で公開し、登録メンバーも発表した。昨季まで2部の日野(現3部)でプレーしたブナが初の先発入り。1部デビューを飾る。本来のポジションはロックだが、大黒柱のクワッガ・スミス(30)をけがで欠く中、NO8にコンバートして試合に臨む。

初の1部での試合に緊張を隠さなかったブナだが、「しっかり準備はできている」と練習でも果敢なアタックを披露し続けた。日本のラグビーについて「プレースピードは速すぎるぐらい」と苦笑いするも、強みのボールキャリーとしてチームに貢献する意気込みを示した。その秘めた力には藤井雄一郎監督(54)から「筋肉量も脚の速さも、ポテンシャルは“バケモノ”」とお墨付きをもらい、試合で「そのへんが覚醒してくれたら」と期待された。

チームはトヨタ対策として、先発を若手中心の布陣で臨む。指揮官はアタック時間が長いほど有利になると読み、後半でも「勝つためにアタックし続ける」(藤井監督)。控えにスクラムやタックルを強みとする選手を厚くし、今季2度目の2連勝を引き寄せるつもりだ。前節後半34分でリーグデビューしたアーリー登録のプロップのショーン・ヴェーテー(23)も初先発入り。ヴェーテーも「ボールキャリーやスクラムで頑張りたい」と力を込めた。【倉橋徹也】