Bシードの国学院栃木は、完封勝ちで準決勝に進出した。準優勝の21年から3大会ぶりの4強となった。

自慢の鉄壁守備で相手FWに隙を与えなかった。

前半4分、司令塔SO神尾樹凛(きりん、3年)からCTB根岸悠羽(ゆう、2年)へパスが渡り、トライ。神尾のキックで7点を幸先よくリードした。後半17分は、神尾と中学3年間、深谷ユナイテッドで同僚だった、フランカー下境洋(ひろ、3年)が、モールから追加点を加えた。「下境は気が強いんで、トライした後も『俺やべえ~』と話してて(笑い)。本当にうれしい」。試合後は「相手にボールを蹴らせてプレッシャーを与えて、相手のミスに反応して点を稼ぐプラン。プラン通りに(試合が)運べた」と語った。

相手を阻むコクトチのタックル。高い守備力には数字にこだわる組織力にあった。練習試合も含めて学生コーチ2名が選手個人スタッツを計測。データで可視化して、ディフェンス力を向上させた。

神尾は司令塔として、気配りや視野の広さが自慢だ。「消極的で、自分からは多く話さない子」という1学年後輩の根岸とは積極的にコミュニケーションをとっている。

「樹凛」の名は、優れた子どもを意味する「麒麟児(きりんじ)」や中国神話に登場する、よき知らせの前に訪れる空想の生き物・麒麟(きりん)になぞらえて命名。5歳でラグビーを始めた当時は、わんぱくだったと振り返る。「ラグビーを始めて、視野を広く見ることができ、落ち着いて考えることもできるようになった。名前の由来を教えてもらった時は、落ち着く子になろうと思って…。それが目標です(笑い)」。ユーモアあふれる司令塔は、栄冠まで白星あと2つに迫った。【中島麗】

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