2028年ロサンゼルス・オリンピック(五輪)追加競技のラクロスで米プレミアリーグ(PLL)所属のウィップスネイクスと日本人初のプロ契約を結んだ日本代表ゴーリー(ゴールキーパー)の伊藤駿(25)が4日、渡米前に都内で会見に臨んだ。
1908年ロンドン五輪以来、120年ぶりの五輪復帰となったラクロス。19年発足のPLLにおいては日本人の出場例はないという。リーグ所属クラブと正式なプロ契約を締結するのは伊藤が史上初となった。
世界のトップ選手の仲間入りを果たした伊藤は「日本人初はやっぱり個人的には素直にうれしい。本当に早くチームに合流したい」と決意表明をした。
幼少期からサッカーに打ち込んでいた伊藤は、高校時代の友人に誘われて明大2年時からラクロス部に入部。卒業後は川崎市を拠点とするプロチーム「KAWASAKI FALCONS」に所属していた。
3月に神奈川県で行われた国際親善試合に出場し、驚異的なセーブを連発。PLL関係者の目に留まったという。
その後、4月22日から26日までの5日間に、米ペンシルベニア州で開催されたトレーニングキャンプに招待選手として参加。世界トップレベルの選手200人が集結する中、圧巻のセービングが決定打となり、2027年シーズン終了までのプロ契約を勝ち取った。
全8チームで構成されるPLLは全米の主要都市をツアー形式で転戦するトップリーグ。世界ランク1位の米国やラクロスを国技とするカナダなど世界の猛者が集まる。試合も数万人規模の観客を動員する熱狂的な人気を誇る。
今季はすでに5月8日に開幕。伊藤は早ければ19日からチームと合流する。
「自分の中でも今できる最大限の準備をして、まずはアメリカで結果を残して、来年の日本開催の(男子の)世界選手権、あとは再来年のオリンピックでの活躍を通じてスポーツ選手として大きな存在でありたい。ラクロスの今後の発展にも貢献をしていきたい」。
競技開始から約5年で快挙の扉を開いた先の世界最高峰の舞台で守護神となる挑戦が始まる。
◆伊藤駿(いとう・しゅん)2001年(平13)3月8日生まれ、東京都出身。幼少期からサッカーに打ち込み、明大八王子高サッカー部ではGKとして東京都地区選抜にも選ばれた。明大2年途中からラクロス部に入部しゴーリー(キーパー)に。22年は21歳以下男子日本代表に選ばれた。キャッチセーブからパスまでの速さを強みとする。ニックネームは「いとしゅん」。好きな食べ物はしゃぶしゃぶ。181センチ、85キロ。
◆ラクロス 北米の先住民に親しまれ、17世紀に欧州からの入植者が取り入れて競技として発展。先端にネットが付いた「クロス」と呼ばれるスティックで球を操り、ゴールを狙って得点を競う。1904年セントルイス、08年ロンドン両五輪で実施。2028年五輪と同じ6人制で争った昨年のワールドゲームズで、日本男子は銅メダルを獲得した。


