愛知・名古屋アジア大会のテコンドーに、難民選手団としてシリア出身の2選手が参加した。ともに2日の1回戦敗退だったが、女子49キロ級のタラ・ハッサンヒニデは「出場できたのは素晴らしい経験」と喜び、男子80キロ級のマハムード・ジャセムモハマドは「この競技で夢が持てるようになった」と希望を口にした。
シリア紛争を逃れた2人は、ヨルダンの難民キャンプで暮らしている。テコンドーとの出合いはキャンプで行われていた練習だったという。
18歳のハッサンヒニデはキャンプにたどり着いた当初、死と隣り合わせだった紛争の経験から将来への希望を見いだせずにいた。それでもテコンドーに出合い、練習を重ねるうちに自信を取り戻したという。難民キャンプを出て海外に渡ったのは初めてで「今回の出場で人生が180度変わった。わくわくしている」と声を弾ませた。
ジャセムモハマドも当初は「夢もなかった」と振り返る。それでも競技を始めて、向上心が芽生え「今は力にあふれている」と目を輝かせた。
試合ではテコンドー発祥の韓国の選手に敗れたが、点を奪えたことが自信につながったという。五輪の舞台を夢見る24歳。「世界中の難民に近い将来必ず勝つと約束する。諦めることはあり得ない」と力強く語った。(共同)


