<全国高校バスケット選抜優勝大会:明成71-69福岡大大濠>◇最終日◇29日◇男子決勝◇東京体育館

 明成(宮城)が試合終了間際の逆転で、福岡大大濠(福岡)を71-69で下し、2年連続3度目の優勝を飾った。

 高校総体の決勝で福岡大大濠に苦杯を喫した明成は、見事に雪辱を果たした。

 エース八村塁(2年)が立ち上がり、3点シュートを決め、16-4とリードした。しかし、福岡大大濠のエースガード津山尚大(3年)、牧隼利と増田啓介の2年生コンビに主導権を奪われ、第2Q序盤には逆転を許した。

 前半を34-43と9点ビハインドで折り返しすと、八村、主将の納見悠仁(2年)を中心に反撃。前半不調だった三上侑希(2年)も奮起し、得点を重ねた。試合時間残り2分3秒、八村のシュートで67-67の同点に追いつくと、福岡大大濠の主将鳥羽陽介(3年)のゴールで2点リードされたが、三上の同点シュートの後、残り31秒で八村が、自身31得点目となる決勝ゴールを決めた。

 「(佐藤)久夫先生と高橋(陽介)トレーナーに迷惑をかけてきたので、その恩返しができて良かった」と八村は涙の後、「バスケはすっごい楽しい」と笑った。

 佐藤コーチは「インターハイ(=高校総体)での悔し涙を喜びの涙に変えようと頑張った。最後に『君たちに全て託す』と言ったら、やってくれた。根性を見直した。みんなありがとう」と選手の奮戦に感謝していた。