北京五輪の男子柔道100キロ超級金メダリストの石井慧(21=国士舘大)が23日、天皇陛下に「(次の五輪は)目指しません」と明言した。東京・元赤坂の赤坂御苑であった天皇、皇后両陛下主催の秋の園遊会に、ソフトボールのエース上野由岐子ら、各界の功労者や自治体関係者ら1600人らとともに出席した。総合格闘技への転向が取りざたされている石井は、陛下に12年ロンドン五輪について「この次のオリンピックも目指されるんですか」と問われて「目指しません」ときっぱりと答えた。続けて「ほかの方向へ行かれるわけね」と尋ねられると「はい、そうです」とうなずいた。

 石井は会終了後、報道陣に「後輩に負けてしまうかもしれないので(ロンドン五輪出場は)分からないと言いました」とだけ説明。「目指さないとはっきり言ったが」と聞かれると、「口が裂けても言えないです」と否定した。

 石井は男子日本代表の斉藤仁監督から、新強化体制が強化指定選手の見直しをする11月中旬までに去就を決断するように迫られている。