2大会ぶり7度目の優勝を狙う東福岡は、40-12で長崎北陽台との九州対決を制し、6大会連続の4強入りを果たした。ボールを速いテンポで動かすランニングラグビーで粉砕。チーム一の快足WTB志気陸王(しき・りくお、2年)の3トライなどBK陣が格の違いを見せつけた。明日5日の準決勝は東福岡-桐蔭学園(神奈川)のAシード対決と、Aシード大阪桐蔭-Bシード流通経大柏(千葉)の対戦に決まった。

2大会ぶりの王座奪還を目指す東福岡の「ライオンキング」が快勝に貢献した。「ライオンのように堂々としてほしい」との願いで両親から「陸王」と命名されたWTB志気が、計3トライを決めた。

7-0で迎えた前半7分に「感覚で行けると思った」と“猛獣”の嗅覚で一撃だ。自陣10メートル付近のターンオーバーから、チーム一の快足で相手をスルスルとかわし中央へ独走トライ。

14-7で迎えた後半13分には「相手と1対1だったので、トライでみんなを勇気づけたかった」。タックルを受けながらサイドラインギリギリの右端に飛び込んだ。同ロスタイム1分にもダメ押し点を加える大暴れ。「すごいプレーヤーで尊敬している」という、高校日本代表候補のWTB高本もトライを奪うなど同じ2年生の活躍も刺激だった。

悔しさをバネにした。前回大会準決勝、東海大大阪仰星戦に出場したが、あとゴールまで1メートルのトライをタックルで阻止されて敗退。「悔しくて。当たり負けせず1メートル先のトライが奪えるよう、筋トレや体幹を鍛えてきた」。ラグビーと掛け持ちした中学陸上部の1年時、ジュニアオリンピック(五輪)の400メートルリレーで3位に輝いた脚力は「スピードはさらに磨きがかかり、ステップやハンドオフを修正し、できるようにしてきた」とたくましさを増した。

試合後の抽選で、準決勝の相手は昨春の選抜大会準々決勝で敗れた桐蔭学園に決まった。Aシード対決にフッカー福井主将は「楽しみ。1回負けているので、プライドをかけ勝ちにいきたい」といい、志気も「準決勝は相手も強くなるが、トライを取って勝ちたい」と奮い立った。【菊川光一】

◆志気陸王(しき・りくお)2001年(平17)8月29日、福岡県飯塚市生まれ。かしいヤングラガーズで競技を始め、二瀬中では陸上部にも所属。東福岡では1年からWTBで花園を経験。50メートル走5秒8。172センチ、70キロ。