<大相撲名古屋場所>◇14日目◇26日◇愛知・愛知県体育館

 幕内で実現した「77歳」の同期生対決は、38歳の若の里(田子ノ浦)が39歳の旭天鵬(友綱)を押し出して、36度目の対戦をモノにした。

 立ち合いの右四つから、若の里がもろ差しとなって寄る。これを残した旭天鵬が今度は両腕をきめて前に出た。だが、若の里も残る。観客が沸く中、左から小手に振る旭天鵬。その傾いた体を、若の里がすくい投げで泳がせて、最後は力強く押し出した。

 「あ~、疲れた。向こうも出し切ったろうし、オレも出し切ったよ。やっぱり強いな、まだ」と相手をたたえた旭天鵬。若の里は「もろ差しになってもガバッときめられて、39歳とは思えないよ。でも、私が1つ若い分、勝たせてもらった。若さが出ましたね」と豪快に笑った。

 ともに92年春場所で初土俵を踏んだ2人。「一緒に入門して、一緒に教習所にも通った仲。特別な意識はありますよね」と若の里が言えば、旭天鵬も「2人が土俵に上がったら、お客さんも盛り上がってくれた。久々に疲れた感じがする。負けたけど、気持ちいいな」とうれしがっていた。