日本相撲協会は1日、大相撲秋場所(14日初日、両国国技館)の新番付を発表した。

 35歳2カ月で、戦後最年長の新関脇となった豪風(尾車)は東京・江東区の尾車部屋で会見し「本当は喜びのコメントができればいいが、重圧と責任感でいっぱい。ただ、自分には今までやってきた経験があるので、押しつぶされることはない。長い年月をかけて、やっとたどり着いた地位。そう簡単に、ほかの者に譲り渡すわけにはいかない」と力強く語った。

 三役に戻るのは、新小結の08年春場所以来6年半ぶり。当時は3勝に終わったが「前回は三賞も一気に取れて、達成感があった。今は達成感は一切ない」と違いを強調。「結果もそうだが、内容も求められる地位。豪風らしい相撲を取って、結果に結びつけていきたい」と抱負を語った。

 名古屋場所では、昭和以降の新入幕で最年長の初金星も挙げた。まだまだ“伸び盛り”の愛弟子を、20歳で新関脇に上がった師匠の尾車親方(元大関琴風)は「私は28歳で引退している。35歳でこれだけ勝てるのは、心から立派だと思う」とたたえた。