大麻所持容疑で神奈川県警に逮捕された十両若麒麟(本名・鈴川真一)容疑者(25=尾車)について、日本相撲協会の再発防止委員会の委員長である伊勢ノ海理事(62=元関脇藤ノ川)が、解雇やさらに重い除名などの処分を科す方針を示唆したことが1月31日、分かった。この日、若麒麟容疑者は師匠の尾車親方(元大関琴風)を通じて日本相撲協会に引退届を提出。協会側はこれを保留し、2日の理事会で厳しく処分する方針。また同容疑者は、県警の調べに「以前から吸っていた」といったんは常習性を認めながら、その後に供述を翻していることも分かった。

 日本相撲協会のNO・2である伊勢ノ海理事は、若麒麟容疑者の処分について「厳しくできるなら厳しくしたい」と語り、理事会で解雇やさらに重い除名などの処分を科す方針を示した。これまで解雇の例は8人あるが、除名となれば初。昨年、大麻問題で逮捕された元若ノ鵬は解雇処分で退職金が支給されたが、除名なら退職金支給はない。

 若麒麟容疑者は、この日午前、「責任を取って引退させていただきたい」と弁護士を通じ、師匠の尾車親方に伝えた。同親方も「こうなった以上、協会に籍を置くと土俵が汚れる。1日でも早い方がいい」と判断、同容疑者の引退届を日本相撲協会に提出した。これを協会側は、すぐに受理せずに保留。引退届を受理すれば、協会が若麒麟容疑者を処分することができないためとみられる。

 一方、この日、若麒麟容疑者が県警の調べに、あいまいな供述をしていることも分かった。逮捕された当初は常習性を認め、「葉巻の中身をくりぬき、大麻と混ぜて葉巻に戻して吸う方法で、以前から吸っていた」と具体的な吸引方法まで明かした。逮捕現場となった東京・六本木の音楽CD販売店の事務所には3年前から出入りし、事務所で逮捕直前の1月30日と29日の2度吸引したという。

 ところがその後、「大麻の吸引は(事務所での)2度だけだ」と供述を変えたという。師匠の尾車親方によると、同容疑者は接見した弁護士には「1度しか吸っていない」と話しているという。ともに同じ容疑で逮捕されたミュージシャンの平野力容疑者(30)とは、3年前に六本木でCDを販売している人物の紹介で知り合ったと供述。「1年くらい前に飲み屋で知り合った」とする平野容疑者の供述と食い違いもある。

 協会は昨年9月に実施した抜き打ち尿検査で、1、2度目は同容疑者の陰性が確認できず、3度目の検査で陰性を確認したとしている。県警はこの経緯を重視し、常習的に吸引した可能性もあるとみて捜査している。若麒麟容疑者は「吸引した大麻は六本木の路上で外国人から買った」と入手先について供述。県警によると、逮捕時は洋服姿で帽子をかぶっていた。県警は同容疑者を1日に送検。2日にも大麻以外の薬物検査を実施する。