大学生に貯金通帳を作って売り渡すよう求め、断られたため現金を脅し取ろうとしたとして恐喝未遂の罪に問われた関西大の元野球部員栗岡裕幸被告(21)は30日、神戸地裁明石支部(種村好子裁判官)の初公判で、起訴状の内容をおおむね認めたが「通帳を渡さなかったから脅したのではない」と、動機面について一部否認した。

 検察側は冒頭陳述で「パチスロで借金を重ね、通帳を集めれば返済の足しになると誘われた」と指摘。栗岡被告は兵庫県警明石署の調べに「振り込め詐欺に使うため、何回か通帳を集めた」と供述していた。

 起訴状では、栗岡被告は元大阪商業大生らと共謀。7月22日、別の大商大の元男子学生が通帳を渡さなかったことに因縁を付け「250万円用意できなかったら拉致するぞ」などと脅したとしている。

 関西大野球部は関西学生野球秋季リーグ戦の出場を辞退した。