<札幌6大学野球:道都大3-0北翔大>◇第2節初日◇25日◇札幌円山

 道都大が延長12回の死闘の末、優勝に王手をかけていた北翔大を止めた。0-0で迎えた延長12回表、決定的な3点をもぎ取り、原島太郎投手(4年=東京・堀越)が完封で締めた。道都大は6勝2敗1分け、北翔大(6勝3敗)を抜き首位に躍り出た。

 北翔大が勝てば優勝が決まる頂上対決で、道都大が意地を見せた。9、10、11回とサヨナラの走者を三塁に置きながら原島が踏ん張る。左ヒジの靱帯(じんたい)断裂から2年半、勝利に見放されている原島に白星を―。12回表、その思いが道都大ナインについに火をつけた。

 2死一、三塁から三原躍中堅手(2年=旭川大高)が執念で左前に運び勝ち越し点。三原は一塁上で男泣きした。「野球で泣いたのは初めて。それほどうれしかった」。続くDH小鹿尚吾(1年=駒大苫小牧)の右越え三塁打で決定的な2点を追加。小鹿は「原島さんに勝ち星を、4年生に神宮に行ってもらいたかった」と思いをぶちまけた。

 1年の秋以来5季ぶりの3勝目を挙げた原島は「三原が泣いていたけど、優勝したわけじゃないから駄目ですよ」と笑い「26日勝って決めます」と宣言した。今日、北大とのリーグ最終戦に春の初優勝をかける。【本郷昌幸】