ロッテからのドラフト指名を断り、ホンダ残留を決めた長野久義外野手(24)が、いきなり試練に見舞われた。8日、09年の初練習を埼玉・川越市の笠幡球場で行ったが、チームが昨年まで石垣島や徳之島で行ってきた春季キャンプを今年は自粛することが分かった。世界的不況に苦しむ自動車業界で、ホンダはF1からも撤退している。安藤強監督は「会社からは行ってもいいとは言っていただいたんですが、今年は自粛することにしました」と社会情勢をみて苦渋の決断を下した。
2度のドラフト指名を断り、巨人入りへの夢を貫いた長野にとっては厳しいスタートになるが「あっという間の1年になると思う。結果どうこうもあると思うけど、それにとらわれず、思い切って会社に貢献していきたい。目標は都市対抗優勝です」と、社員を勇気づける活躍を誓った。安藤監督も「キャンプの代わりは笠幡球場での練習になる。変化に強くなって欲しいと思う。対応力を磨きたい」と逆境の中でプラス思考を貫いた。
4日に東京ドームで新日本プロレスを観戦した長野は満員の観客から「ちょうの」コールを受けた。もちろんプロレスラー蝶野へのものだが、前から8列目に座る長野には自分に向けられたエールと思えるほど熱いものだったという。「新年早々パワーをもらった。これで1年を乗り切りたい」。巨人への思いはひとまず気持ちから切り離し、目の前の目標へまい進する。【竹内智信】



