早大・斎藤佑樹投手(3年=早実)が、第100代野球部主将に就任する。早大野球部は6日、10年度の新陣容を発表した。投手が主将を務めるのは同大では06年の宮本賢(現日本ハム)以来。斎藤は来季、東京6大学の主将番号となる背番号「10」を背負うことになる。副主将には宇高幸治内野手(3年=今治西)が就任。3季ぶりの優勝を狙う来春のリーグ戦に向けて、7日から新体制での練習がスタートする。

 1901年(明34)に創部した早大野球部の、第100代主将に斎藤が就任する。横綱や巨人の4番のように、「第何代」と数える伝統の中で、4年時に100代目が巡って来るのも「持っている男」のゆえんかもしれない。斎藤は「伝統ある早稲田大学野球部の主将を務めさせていただくことになり、大変光栄に思います。来年こそは、その名に恥じぬような活躍を見せ、チーム一丸となって優勝に向けて頑張ります」とコメントした。

 早大野球部の主将は3、4年生による部員間投票をもとに、応武篤良監督(51)の意向を加えて決定する。斎藤の主将就任について、応武監督は「話題性だけではなくて、25勝という実績に同級生や下級生も一目置く存在」と説明した。現役最多を独走する25勝(9敗)を誇る斎藤だが、今秋は3勝2敗と苦しみ、入学以来ワーストの4位に終わった。「エースとして、もう一段階上のピッチャーになるために、何が必要か考えた」と、役職がカンフル剤となる期待もあるようだ。

 早大の歴代投手主将は前ロッテの小宮山氏ら、実績高い顔ぶれがそろう。来春は2年間背負った愛着のある背番号「1」から、東京6大学リーグの主将番号「10」に変更となる。雑務は増えるが、日本一に輝いた早実時代も副主将としてまとめてきた。名実ともにチームの先頭に立って挑む大学ラストシーズンは、7日からスタートする。【前田祐輔】