駒大苫小牧高で楽天田中将大らとともに甲子園を沸かせた亜大・本間篤史外野手(4年)が来春、社会人野球のJR北海道に入ることが22日、分かった。高校時代は2年から4番を打ち、甲子園連覇した05年夏、準優勝の06年夏とも主力を担った。ハンカチ世代の1人が、神宮から東京ドームへ活躍の場を移す。

 本間は大学最終年となった今春の東都リーグで、10試合のうち7試合に先発した。打率は2割8分6厘と高くはなかったが、リーグ戦終盤の国士舘大、中大戦では貴重な得点をたたき出すなど、勝負強い打撃で存在感を見せた。チームも優勝こそ逃したが、激戦の東都で昨秋と同じ2位をキープする原動力になった。

 1年秋に左手首を痛めて手術、2年時には高校時代から痛めていた右肩が悪化、3年秋はまた左手首を痛めて再手術とケガとの闘いが続いた。1年春を除き、試合出場の機会は少なかった。この春、ようやく高校時代をほうふつとさせるスイングが戻り、5月12日の中大戦では156キロ右腕のドラフト候補、沢村拓一(4年)から本塁打を放って健在ぶりを示した。

 高校2、3年の時に「駒苫」の主砲として、甲子園で活躍した記憶は新しい。178センチ、88キロの大きな体にメガネをかけ、親しみやすい笑顔で、地元だけでなく全国的にも人気が高かった。春季リーグ戦開幕前に、本間は「試合で活躍して結果を出せば、野球が続けられるかも知れません。北海道が好きなので戻りたい気持ちもあります」と話していた。来春からは都市対抗で日本一を目指すことになる。