今秋ドラフトの目玉、早大・斎藤佑樹投手(4年=早実)の「生声」が、ドラフト当日に聞けない可能性が出てきた。東京6大学連盟は6日、都内で理事会を開き、秋季リーグ戦の開幕日を9月11日に決定した。同連盟は4月の理事会から、開幕を9月4日とする議論を行ってきたが、同11日開幕と決まったことで、10月28日のドラフト2日後の同30日から早慶戦が行われることが確定した。

 これで08年以降、3年連続で早慶戦直前にドラフトが開催されることになった。08年は早大から横浜松本、細山田と阪神上本の3選手が指名されたが、早慶戦の伝統を重んじ、優勝争いに集中したい考えから、ドラフト直後の会見を行わなかった。昨年は慶大・中林伸陽投手(22=JFE東日本)が、結果的に指名漏れしたが、当日会見を行わない意向を表明。早大野球部側は、今年も例年通りの対応を取る方針としている。

 9月の第1週開幕なら早慶戦は10月23日からで、ドラフト前には全日程が終了していた。同連盟・内藤雅之事務局長は「(5月の)監督会で第2週からにしたいという話になった。全会一致」と説明した。早大には斎藤以外にも最速155キロ右腕の大石達也投手(4年=福岡大大濠)、福井優也投手(4年=済美)と1位候補がそろっている。指名直後の会見は毎年選手の喜怒哀楽が詰まるもの。例年以上の盛り上がり必至のハンカチ世代ドラフトだが、当日は「主役」不在となる可能性が高まっている。