日本が参加し、ベネズエラで開かれている野球の第4回女子W杯の試合中、香港選手のふくらはぎに流れ弾が当たった事件で14日、国際野球連盟(IBAF)は15日から試合を再開すると発表した。ただ事件の起きた首都カラカスの球場は使用せず、日本も現在滞在しているマラカイに限定。決勝戦を予定通り22日に実施するため、日によってはダブルヘッダーを組まれる強行日程になった。

 13日の香港対オランダ戦で、香港の三塁手が4回の守備中に流れ弾で負傷。IBAFはこの日、ベネズエラ政府や参加国の関係者らと善後策を協議し、選手の宿舎など警備を強化することで大会続行を決めた。負傷した選手は病院で弾の摘出手術を受けて無事に退院したが、香港は安全上の理由から出場を取りやめ、帰国の途に就いた。今後は10チームで争う。

 ベネズエラのロドリゲス・スポーツ相は「(香港の)出場辞退は残念だが、その決定は尊重したい」と声明を出した。大会中止という最悪の結果は免れたが、まだ事件の手掛かりは少なく、未解決のまま。同国ではカラカスに限らず犯罪が多発しており、日本も不安を抱えながら大会連覇を目指すことになった。