<東都大学野球:中大4-2青学大>◇第1週最終日◇7日◇神宮

 中大が青学大に逆転勝ちし、勝ち点1を挙げた。最速157キロ右腕、沢村拓一投手(4年=佐野日大)が5回1死から登板し、2/3イニングを投げた。1点を許したが、左脇腹に不安を抱えながらマウンドに上がったエースの力投に、ナインが奮起した。1-2の8回、3番西銘(にしめ)生悟内野手(2年=沖縄尚学)が逆転の2点適時打を放ち、逃げ切った。

 沢村は、自分への憤りを隠さなかった。1-0の5回1死二塁、マウンドを託された。8番広滝を四球で出し、一、二塁とすると、9番井上に148キロ直球を右中間に持って行かれ、逆転された。チームは8回に逆転し、勝ちはしたが「チームを引っ張っていこうとしてるピッチャーが、ひどいピッチングをしたのが問題」と強い口調で言った。

 7月下旬に左脇腹を肉離れし、5日の2回戦で負傷後最長の6回1/3を投げたばかり。自己最速タイの157キロをマークし復調を思わせたが、この日は右ひじに張りを覚えた。高橋善正監督(66)は「ひじが張っているという話だった。普通に抑えて状態が良ければ、9回まで行く予定だった」と話した。右ひじの張りは、今春のリーグ戦終盤にもあった症状。沢村は「脇腹、ひじのこともあって思うように体が動かず、これ以上投げると迷惑がかかると思った。今は大丈夫」と話したが、今後の状態が心配される。

 次戦は21日の亜大戦。沢村は「ケガ(の悪化)もないだろうと思う。先発完投するつもりです」と、巻き返しを誓った。