新旧３番のアベック弾で突き放した東海大四が、７回コールドで札幌稲雲を退け、代表に王手をかけた。２回２死一塁から、まずは３番冨田勇輝遊撃手（３年）が、バックスクリーンに飛び込む２ラン。負けじと、４回には今春センバツまで３番を担った６番山本浩平右翼手（３年）が、中越えに３ランを放った。

　山本はセンバツ期間中から調子を崩し、試合になると甘い球にもバットを出せず、春季全道大会のメンバーから外れた。「１本出たのが自信になる」。居残り練習に付き合ってきた冨田も「２人で打てて、うれしかった」と、ライバルの完全復活を喜んだ。

　大脇英徳監督（４０）は「打つという意識の中でやってきて、本塁打が出たのは良かった」と、打撃上昇に手応えを口にする。４回までに１０安打９得点。センバツ準Ｖ校に、隙はない。【中島宙恵】