ソフトバンクを支える人々にスポットを当て、随時掲載する「支えタカとよ」企画が3年ぶりに復活します。復刻第1弾は、今季から1軍広報とオフィシャルリポーターを兼任する加藤和子さん(45)です。初めての広報業務で四苦八苦しながらも、ファンに多くの情報を届けるために奮闘しています。

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07年から球団オフィシャルリポーターを務めている加藤和子さんが、今年から1軍広報課長を兼任している。タカ党なら誰もが知っている通称「和子さん」で、X(旧ツイッター)のフォロワーは約19万6000人。昨季までは公式インスタグラムでライブ配信を行うなど、文字通りオフィシャルリポーターとして奮迅してきた。

23年12月1日、2年間所属していたコンテンツ推進課から広報室へ移った。「戸惑いがあったのが本音です」と率直な気持ちで苦笑い。「対お客さんではなく、対メディアの方々に対しての接し方などの要領が分からなかったので不安で」。実際に球団広報は報道陣との密なコミュニケーションが必須だが「実はコミュニケーションがすごく苦手」と打ち明ける。「人と話さなくていいのであれば家でずっとボーっとしていたいくらいなんです」。ファンと選手をつないできた和子さんにとっては意外な一面だ。

「推進課にいた時はメディアの皆さんとほぼ会話をしていない状態だったと思います。でも広報になって、しっかりコミュニケーションを取らないといけない。自分の中では今、頑張ってるつもりでいます」。自ら報道陣の滞在エリアに歩み寄り、雑談レベルから会話を交わす。今回の「支えタカとよ」復刻版の取材も快く応じた。「嫌われてるんじゃないかなって心配でした。でも自然に入っていけるように努力していこうと思っています」。新天地での心境を赤裸々に吐露。広報責任者の1人として、多くのファンにメディア情報を届けるために殻を破ろうとしている。

「オフィシャルリポーター」という肩書は「司会の仕事なども入ったりするので、一応付けています」と理由を語った。肩書が追加されてもホークスのジャージー姿が仕事着なのは変わらない。「日々勉強です!」と力を込め、広報会議へ走って向かった。【只松憲】

◆加藤和子(かとう・かずこ)1978年(昭53)11月27日生まれ。福岡県出身。玄洋-福岡大。大学では体育学部。小学3年からバスケットボールを続けた。大学卒業後はタレント活動し、02年12月からFBS福岡放送のスポーツ番組「夢空間スポーツ」の番組キャスターを2年間務める。05年秋から球団オフィシャルメディアの立ち上げに参加。07年から正式なリポーターとなる。正式名称は「広報室 球団広報部オフィシャルリポーター」。22年から株式会社ソフトバンクホークスの正社員に雇用された。身長163センチ。